
社会人として最も基本的なマナーは「あいさつ」です。
普段、無意識に行っている人も多いかもしれませんが、実は「あいさつ」にはいくつもの作法やポイントがあり、できているようでできていない人も少なくありません。
あいさつはただの形式ではなく、相手に敬意や親しみを示し、円滑な人間関係を築く大切な行為です。逆に、あいさつが雑だと信頼を失ったり、マイナスの印象を与えてしまうこともあります。
今回は、社会人として最低限身につけておきたい「あいさつの仕方」を7つにまとめました。新入社員はもちろん、中堅・ベテランの方も改めて確認し、日々の習慣を見直すきっかけにしてください。
1. 語先後礼を心がける
社会人のあいさつで基本となるのが「語先後礼」です。
これは、先に「挨拶の言葉」をしっかり述べ、相手がこちらを見てから「おじぎ」をするという流れのこと。
言葉と礼を同時にすると、相手が気付かないまま通り過ぎてしまう可能性があります。
例えば「おはようございます」と声をかけ、相手の視線を確認してから頭を下げる――この順序を守るだけで、挨拶の印象は大きく変わります。
2. 笑顔であいさつをする
笑顔のあいさつは、人間関係をスムーズにし、相手の心を和ませます。
ビジネスの場では第一印象がとても大切。硬い表情や無表情よりも、笑顔で挨拶された方が「この人は感じがいい」と好感を持たれます。
「笑顔の人に人は集まる」と言われるように、笑顔は周囲を明るくし、信頼関係を築くきっかけになります。
3. おじぎの前後で相手の目を見る
おじぎの前後に相手の目を見ることも大切です。
恥ずかしさから目をそらしてしまう人もいますが、それでは「自信がない」「隠し事がある」といった誤解を与える可能性があります。
おじぎをする前に一度目を合わせ、頭を下げてからまた視線を戻す。
この動作があるだけで「誠実な人」という印象を持ってもらいやすくなります。
4. おじぎのタイミングに気をつける
おじぎは「1で下げて、2で止めて、3・4でゆっくり上げる」と覚えておきましょう。
素早く頭を下げすぐに上げてしまうと雑に見え、逆にだらだらと下げると締まりがなく、印象が悪くなります。
丁寧なおじぎは「きちんとした人だな」という印象を与えます。たかがおじぎですが、されどおじぎ。日々意識することで、大きな差がつきます。
5. 場面ごとにおじぎを使い分ける
おじぎには主に3種類あります。
- 会釈(15度):社内ですれ違う時や軽い挨拶に使う
- 敬礼(30度):来客対応や改まった挨拶で使う
- 最敬礼(45度):お礼や謝罪、取引先を見送るときに使う
腰からしっかり曲げ、首だけで動かさないことがポイントです。場面に応じて正しく使い分けることで、相手に敬意が伝わります。
6. 挨拶言葉に3つの要素を入れる
あいさつの言葉に、次の3要素を意識してみましょう。
- 名前を呼ぶ:「〇〇さん、おはようございます」と呼びかけることで特別感を演出できます。
- 挨拶言葉:語尾を明るく上げることで、印象が格段に良くなります。
- 一言添える:「今日はいい天気ですね」「そのネクタイ素敵ですね」など、小さな一言が会話のきっかけになります。
ちょっとした工夫で、挨拶が単なる形式ではなく「心の通ったコミュニケーション」に変わります。
7. 気持ちを込めたあいさつをする
最後に最も大切なのが「気持ちを込めること」です。
どんなに形が整っていても、心がこもっていなければ相手には伝わりません。
「相手に敬意を示したい」「良い関係を築きたい」という思いを込めてあいさつをすることで、自然と表情も声も変わります。
まとめ|挨拶は社会人の基本であり武器
いかがでしたか?
社会人にとって、あいさつは人間関係を円滑にするための最も重要な基本です。
- 語先後礼
- 笑顔
- おじぎの視線とタイミング
- 場面ごとのお辞儀の使い分け
- 名前+挨拶+一言添える
- 気持ちを込める
これらを意識するだけで、あなたの印象は格段に良くなります。
あいさつは「小さな習慣」ですが、積み重ねることで信頼を築く「大きな武器」に変わります。ぜひ今日から実践し、「あの人は感じがいい」と言われる社会人を目指してみてください。